いつでも職員が不足している介護業界には様々な職を経験されてきた方が働いています。
「ここに来る前は上場企業で働いていました」
「以前は銀行で働いていました」
「システムエンジニアをしていました」など
一流企業や専門職など幅広い分野から転職されてこられています。
これだけで判断すると、頭の良い人、仕事の出来る人が集まっていると思われそうですが、キャリアやプライドが邪魔をしているため介護職員としての質が悪いケースもあります。
頭の良さと職員の質は必ずしも比例しません。
自分がダメな介護職員ではないかと心配な方は、今回ご紹介するレベルが低いダメな介護職員のポイントで参考にしてみてください。
レベルが低いダメな介護職員とはどういう職員?
利用者の悪口を言う
長い年月介護職員として働いている方でも多くみられるのがここでご紹介する“気に入らないご利用者様の悪口を言う”職員です。
例えばご利用者様の中には認知症の症状で物盗りが見られ、部屋をティッシュだらけにして職員を困らせる方がいらっしゃいます。
どうみても入居施設内では手がかかるご利用者様なのですが、部屋を片付けなければならず、結果的にその方のお世話に時間がかかってしまいます。
また、気に入らない職員に対して暴力までは行きませんが暴言を吐くご利用者様がいらっしゃいます。
その方も認知症ですので、何が気に入らないのか分かりません。
もしかしたら全く別の人と勘違いしている可能性だってあります。
以上のようなご利用者様をどう思われるか、手がかかって大変だと思われる事でしょう。
しかし、そういう方だからこそ施設を利用しています。
手がかからなければ自宅で自由に過ごすことが出来るのです。
それを知っているのか知らないのか、手のかかるご利用者様に対して悪口を言う職員がいらっしゃいます。
介護職とはどういうものか、なぜ介護職という仕事があるのか、もう一度考え直してほしいと感じます。
また、ご利用者様とふざけ合って楽しく過ごされるのは良い事なのですが、度が過ぎてご利用者様をからかう言動やご利用者様をネタに笑いを取る職員もレベルが低いと感じてしまいます。
価値観の押し付け
過去に自分のやり方を押し付けてくる先輩職員を見た時にレベルが低いなと感じたことがあります。
自分が一番正しい、自分のやり方に間違いが無い、自分を信じて疑わない方が施設内にいらっしゃるとそれに反発する職員や面倒くさいと感じる職員が出てきます。
そうなるとどうなるか?チームワークが乱れて施設の雰囲気がとても悪くなります。
自分のやり方に固執している方の多くはサービスの良い施設運営をしていきたい、と根底にはあるのです。
しかし価値観の押し付けがかえってチームワークを乱している事に気が付かないのです。
研修報告会で得た新しい考え方や技術、新人育成法など取り入れる所は取り入れるなど環境によって柔軟性が求められます。
もっと良くないのが、自分が楽をしたいからといって先輩という立場を利用して価値観を押し付けてくる方です。
誰がどう見ても良くありません。このままこの職員が後輩に対して価値観を押し付けていると退職者が増加し、最悪組織が崩壊する危険性もあります。
以上の事から価値観を押し付けてくる職員というのは自分の事で余裕が無い、自分が楽をしたい方という見方が出来ます。
故にレベルが低いと感じてしまうのです。
私語が多い
やたらと私語が多い職員を見かけるととてもじゃないけど仕事出来る人だとは感じられません。
仕事の内容についての話なら利用者様がいない場所であれば大いに結構です。
しかしご利用者様がいらっしゃる場所で仕事と関係のない身の上話をしている場合があります。家庭の事やテレビ番組の話、他の職員の噂話などなど全く仕事関係ありません。
ご利用者様が他言しないから大丈夫だ、ご利用者様は理解できないから平気だ、など勝手に都合の良いように解釈をしてしまいます。
ですがしっかりとご利用者様はあの職員は私語が多い職員だ、と理解しているのです。弱い立場だから言えないだけの場合もあります。
以前働いていた施設で、ご利用者様の居室で私語が多い職員に対し、家族様からクレームが入った事があります。実際の経験談です。
私語は休憩時間にお菓子とお茶を飲みながら交わしてもらいたいものです。
過去の栄光にすがる
一流企業に勤めていた方や、先生や講師など人に何かを教えていた仕事に就いていた方に多くみられるのがこの「過去の栄光にすがる」です。
今、この施設や現場でどんなサービスが提供できるのかが求められています。昔はどうだった、どれだけお金持ちだった、という事は仕事には全く関係ありません。
仮に他の企業では立場や収入、コネクションが活きるかもしれませんが介護施設では役に立ちません。
ご利用者様と世間話をする際にそういう話が好きな方とは話のネタになるかもしれません。
過去の栄光にすがる職員はとてもじゃないですが、尊敬も出来ないですしレベルは明らかに低いです。
レベルが低い介護職員の見極め方は?
目線
ご利用者様とお話をしている場面を目撃したら目線に注目してみてください。
しゃがんでご利用者様と同じ目線でお話されているでしょうか?
それとも職員は立ったまま見下ろすようにお話をされているでしょうか?
たったこれだけでその方が介護士としてどれだけのレベルなのか分かる場合があります。
病院に行かれた事がある方ですと受診前に受付の方や看護師さんが先に簡単な問診をします。
その際にしゃがんで目線を合わせている場面に出くわした事は無いでしょうか?
風邪を引いた際、気持ちが弱くなってしまいますが、目線を合わせてくれるだけで少しだけ安心感が生まれます。
コミュニケーションを取る際に目線は非常に重要です。
話し方
ご利用者様と同じ会話のテンポを意識して会話が出来ているか、が見極めのポイントとなります。
会話のスピードは頭の回転に比例します。
従って論理的に物事を考えられる方はポンポンと言葉が出てきます。しかし高齢者になると会話の速度が緩やかになってきます。
介護職員が利用者様と会話をする際に会話のテンポやスピードが合わないとストレスを感じてしまいます。
早口な若者とゆっくり話す高齢者で例えると早口な若者は会話のテンポが合わずイライラします。
逆に高齢者は理解するのに時間がかかり情報量が多いため脳がフリーズしてしまいます。これではお互い会話になりませんよね。
このように会話のスピードはコミュニケーションを取るうえで大切なポイントです。
ですので、施設内で早口で話されている介護職員は相手が何も理解できていない事を分かっていませんので、レベルが低いと思われるポイントになります。
まとめ
髪の毛の色が明るいからレベルが低い、見た目が恐そうだからレベルが低そう、など介護職員を見た目で判断してはいけません。
先ほどにもご説明しましたが、見た目がどうであれ目線と話し方がしっかりされている介護職員であれば「あ、この人しっかりしているな」と判断されます。
逆に見た目が優しそうでニコニコしていても目線と話し方のポイントを抑えていなければ第一印象は良いですが「見た目だけか」となってしまいます。
つまり、介護施設は長い年月ご利用者様と職員がお付き合いをしていく場所です。
見た目よりも介護士としてのしっかり基本が出来ているか、ご利用者様はしっかり見ているのです。