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きついって本当?特別養護老人ホームの介護士の仕事にはこんなメリットも

介助in

 

皆さんは「特養(とくよう)」という施設をご存知ですか?

正式名称は「特別養護老人ホーム」と言います。

 

馴染みの無い方の特養のイメージだと「老人ホーム」に似たような施設や「高齢者が行く所」などがあがります。

詳しく言うと有料老人ホームは民間運営。特養は公的な施設という位置づけになります。

 

高齢者が増え、有料老人ホームよりも安価ということもあり一昔前までは人気がありました。記憶に新しいですが入居待機者が100人待ち、などという事も数年前までは珍しくありませんでした。

 

しかし現在は法改正により入居要件が変わり、地域によっては入居者を募集しているところもあります。

 

特養は誰でも入れる施設ではありません。

 

在宅での生活が困難になった要介護の高齢者が入居できる施設になります。

ですので「家族で面倒見れないから」や「お金を払えば良い」といった理由で入居する事が出来ないのです。

 

特養は介護度が高い方が入居される施設になるのです。

 

今回はそんな「特養」での介護職の仕事についてご紹介したいと思います。

ご紹介する上で聞きなれない用語が出てきますので用語説明を下記に記載致します。

 

介護度とは?

ご利用者様の介護サービスの必要度合を判断するものです。その方にどの程度介護のサービスを行う必要があるかという度合です。

 

「要支援1→2→要介護1→2→3→4→5」の全7段階に分けられています。

 

「要支援1」は一番軽度です。

日常生活のほとんどはご自身で出来ますが掃除や調理、立ち上がり時のふらつき等の一部にサポートが必要なレベルです。

 

「要介護5」は全介助、ほぼ寝たきりといった状態です。このように生活環境や心身の状態に応じて介護度が変化します。

 

従来型とユニット型とは?

特養でお世話をする際の支援体制を指します。

 

従来型とは「施設全体での共同生活」が基本となります。

「大人数の利用者を複数のスタッフ」で対応します。

 

ユニット型とは「1ユニット=10人以下での共同生活」が基本となります。

「10人以下の利用者をユニット専任スタッフ」がケアします。補助金など国の働きかけもあり、2002年以降に特養を新設する際はユニット型となっています。

 

従来型が古い施設、ユニット型が新しい施設、と認識して頂ければ結構です。

 

特養での仕事内容

寝たきりの方や重度の認知症を患っている高齢者の方が多く入所されています。

 

特養では常時介護が必要な方が殆どですので介護職の仕事は身体介護が中心になります。作業の内容は食事、排泄、入浴、移動、これらの介助に加え、シーツ交換や清掃になります。

 

リハビリでは作業療法士が身体機能の維持向上などをサポート、その他にはご利用者様に楽しんで頂けるようなレクリエーションを行います。

 

職員は変則勤務の交代制で24時間入所者のお世話をします。

 

特養できついと感じる所。

介護施設でも特養は特に大変だ、と言われる事も耳にします。どういった部分なのか詳しく見ていきたいと思います。

 

要介護度が高い。

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、と呼ばれるものは入居の際に介護度が問われません。

 

しかし特養は「要介護3以上」でないと入居できない決まりがあります。(一部例外もあります)要護度3の認定を受けているわけですから、お世話する内容も多くなりますし時間も無くなります。

 

身体介護だけではありません。

認知症を患ってご自身で生活が出来ない方も要介護度が高いですから、そういった方の対応にも追われます。

 

職員が沢山いる施設ならまだしも、人手不足の施設だとどうしても時間との戦いになります。時間を気にしながら全力で取り組んだ結果、疲労感でぐったりしてしまう、なんて事が多々あります。

 

従来型の夜勤

10~20人ほどを1ユニットととしてユニットケアを行います。職員の効率を考えた形で、日中は業務がしやすいのです。

 

ではどこがきついのか?それは夜勤です。

 

従来型は20名1ユニットを夜中1人で見る事になります。

病院と違い急性期の方はいませんから基本的には穏やかな夜を過ごせます。

 

しかしどこで何が起こるかは分かりません。医者もいませんから、トラブルが起きた場合落ち着いて対処しなければなりません。

効率よく多くの方をケアできる分、職員数が減ると大変な事もあるのです。

 

ユニット型の夜勤

基本的には1ユニット10人以下でお世話をします。

 

従来型と比べて個別のケアが出来る所が大きな違いなのですが、こちらも夜勤などは基本的には一人で対応しなければなりません。

 

老人ホームと違い、介護度が高い方が多いですから何が起こるか分かりません。お亡くなりになられる事も珍しくありません。

 

介護技術や知識だけでなくトラブルに柔軟に対応できる応用力が求められることありプレッシャーが付きまといます。

 

ルーティンワーク

介護度が高いため、会話などは老人ホームやデイケアに比べ極端に少ないです。

介護現場では介護度が高い方がやる事が決まっているため手がかからないのです。

 

逆に身体が元気な方の方が見守りなど必要になってくるのです。そのため介護度が高い特養ではオムツ交換や食事などの介助が作業と感じる事があります。

 

作業が単調に感じてしまうと小さな変化に気づく事が出来なくなってしまいます。その人に寄り添った支援を行いたい職員や会話を楽しみたい職員には少々物足りなさを感じるかもしれません。

 

終身利用

他のサービスは利用できる期間が定められています。

 

しかし特養は入居できる期間限度がありません。「終身利用」となります。つまり亡くなるまでということなのです。そのため施設で看取りをする機会が非常に多くあります。

 

仕事に慣れていない新人職員で良くあるのが、お世話をしていた方が亡くなられると精神的な負担が大きすぎて耐えられない、

 

それが原因で仕事を辞めてしまうといった事もあります。

 

その際はチーム全体でフォローするなど、一人に背負わせないようにスタッフへのケアも心がけています。

 

特養は肉体的にも精神的にも負担がかかるケースが多いのです。最後を迎える家、余生を過ごす場所、という意味で「終の棲家」と呼ばれる事もあります。

 

特養でのやりがい

辛い事ばかりではありません。特養にはこんなやりがいやメリットもありますのでご紹介致します。

 

スキルアップにはもってこい

特養で働く事でどんな介護施設へ行っても通用するスキルを身に付けることができます。特養は介護度の高い方の身体介護を行う機会が多いです。それに加えて認知症を患い、自分一人で生活できない方も沢山いらっしゃいます。

 

身体介護と認知症対応の経験を積むことが出来る事、介護の研修や認知症対応研修など専門的な知識と実践的な技術の両方を身につけられる所。スキルアップを望んでいる職員には大きなメリットだと感じています。

 

小さな変化に気づける

ここ数年で設立された特養が「ユニット型」になり個別のケアがしやすくなりました。

ご利用者様の生活の全てに寄り添った介護サービスが提供できるため、利用者の変化に気づきやすいというメリットがあります。

 

こうした変化に気づける事により、ご利用者様の新しい可能性が発見できることがありますし、何より自分の自信にも繋がっていきます。

 

介護職の仕事のやりがいと魅力

 

まとめ

特養の仕事内容、いかがだったでしょうか?

 

介護度が高い方のお世話をする施設では常に時間に追われています。

沢山の介護や支援が必要な方が多いでので、様々な入居者と関わっていると自然に介護職員としての経験が詰まれ、他の施設に行っても十分対応できるようになります。

 

介護職としてのキャリア、心構えはもちろん、技術も含めて経験を積みたい方、ぜひ特別養護老人ホームで働いてみてはいかがでしょうか?