介護士の仕事 広告

介護現場で使いたい上手なコミュニケーションの取り方

株式会社マイナビのプロモーションを含みます。
会話は笑顔が基本

介護の仕事というのは、ご利用者様が病気や障害などが原因で普段の生活が送れない方に向けてのサービスになります。

介護施設の職員は介護技術を駆使して普段通りの生活送っていただく事が仕事になります。

しかし、介護サービスの中では、ご利用者様の普段の様子、調子などは“会話”によって把握する事も重要です。

会話なんて誰でもできそうですが、実は奥が深いんです。

ということで今回は、

「介護現場で使いたい上手なコミュニケーションの取り方」について説明したいと思います。

介護の現場はコミュニケーションが大切

ではご利用者様との会話にはどのような効果があるのでしょうか?

また、どのような場面で必要なのかご紹介致します。

脳の活性化

“高齢者の一人暮らし”というのは認知症になる確率が非常に高い状況です。一人暮らしだと自分の行動しか考えないようになります。

そうなると人と話す、人に質問される、それについて考える。

というアクションをしなくなりますから、自分以外の誰かと会う、そして誰かとお話をするというのは脳の活性化に繋がります。

つまり脳が活性されないとどんどん老化してしまい、最終的には認知症になってしまうのです。

脳の血の流れが速くなるので老化予防が出来ます。

つまり認知症予防に繋がるのです。介護施設においても会話の内容が何気ない内容だったとしてもこのような効果が得られるのです。

ご自身で確認していただく

たとえば、ご利用者様に今日の日付を確認し、ご自身の言葉で言っていただくようなコミュニケーションもOK。

とにかく“自分で考える”という事が大切なのです。

何も難しい勉強をしようというのではありません。

「今日は何曜日ですか?」「今日何日でしたっけ?」その程度で良いのです。

毎日、たったこれだけの事をご自身で考える、そしてそれを伝えてもらう事で十分予防が出来るのです。

唾液分泌

食事介助時において、料理や食材の説明をする事によってご利用者様の唾液の分泌を促す効果があります。

唾液が分泌される事によって誤嚥性肺炎を予防する効果があります。

入居されているご利用者様が楽しみにされている時間は何ですか?と聞くと“食事”と答える人が多くいらっしゃいます。

食事をする事によって生きている実感が沸く、というのです。

長い入居生活で家族とも会えていないし、レクリエーションもそれほど楽しくない。テレビも見飽きた。

だけど食事だけは唯一の楽しみだ、と感じている方に、より食事の時間を楽しんでいただくためにも会話が必要になるのです。

介護現場で上手なコミュニケーションをとる秘訣とは?

笑顔が基本

一般の企業で勤めていても「〇〇さん、おはようございます!」と笑顔で挨拶されれば誰も嫌な気はしません。

これは介護施設でも同じことが言えます。

職員が元気で挨拶をする事でその日一日ご利用者様も気持ちよく過ごすことができますし、会話もしやすくなります。

朝から機嫌悪そうにしている職員だと話しかけづらいですよね?

これは仕事のみならずプライベートでもあてはまります。

ですので、ご利用者様とコミュニケーションをとる際の秘訣で一番大切な事、まずは“笑顔”です。

相手を敬う

現場で一番言われている内容がこの“相手を敬う”です。これが意外と忘れがちになります。

介護の仕事1年目だと、ご利用者様のニーズに応える、お世話をする、といった気持ちで仕事に取り組めます。

しかし、その職場である程度、経験や知識が身についてくると「お世話をしてあげている」という感情が芽生えてきます。

視点が今までは相手が少し上だったのに、今は完全に自分が上の状態になっているのです。

人間は慣れてくると少しでも楽をしようとします。

これは脳が少しでも消費エネルギーを抑え燃費を良くしたがるのです。

職員がこのような状態になると口調がきつくなり、ご利用者様の不満が溜まり悪口を言い出します。不満が溜まる原因の一つに私の方が偉い、相手をコントロールしたいなどの感情が芽生え始めています。

そうならないためにも日々“相手を敬う気持ち”というのを大切に持っていたいものです。

そうすれば自然と相手にも伝わり楽しいコミュニケーションをとる事が出来るでしょう。

高齢者扱いをしない

“相手を敬う”と先ほどご説明しました。

しかしここで注意点しなければならないのが、過度に敬いすぎて“高齢者扱い”をしてしまう事です。

ご利用者様の中では現代の価値観とは違う考え方を持った方、自分が育った時代の考えをお持ちの方がまだまだいらっしゃいます。

ようは「女性にお世話をしてもらいたくない。自分が情けない」という男性の方がいるということです。

“トイレのお世話をしてもらう、オムツ交換をしてもらう”という行為を自分ではなく人にしてもらうというのは惨めに感じます。

今まで出来ていた事が出来なくなるというのは誰にとっても非常に情けない事です。

老化しているのですから仕方の無い事だとは頭の中では理解していても気持ちが納得出来ていない方も非常に多くいらっしゃいます。

その中で自分の子供や孫ほどの職員に高齢者扱いされる事が許せないといった気持ちなのです。

ここで重要なのは敬うというのは人生の先輩として敬う、という気持ちです。

気持ちは態度や言葉に現れますので、介護のお仕事をする際にはそういうコミュニケーションの取り方をすると良いでしょう。

ゆっくり大きな声で話す

介護の仕事をしている方は声が大きくなる、話し方がゆっくりになった、と体感される職員がいらっしゃいます。

これはご利用者様と長い事話をしていると起きてくる現象です。

相手に聞こえるように大きな声でゆっくり話す、コミュニケーションを相手のペースに合わせる事で良いコミュニケーションをとる事が出来ます。

我々もそうですが、思っている以上に早口で相手にほとんど伝わっていなかった、なんて経験があるかと思います。

同僚などに「自分は早口かな?」と一度確認してみるのも良いかもしれません。

NGなコミュニケーション

自分の話ばかりする

ご利用者様と会話をしている際、基本的に聞き役になります。

しかし会話の内容が白熱してしまい、つい自分の話ばかりしてしまい、ご利用者様が聞き役になっている、なんて状況があります。

「仕事中」という意識をしっかり持って自分を見失わないようにしましょう。

他の職員の悪口

人の悪口というのは盛り上がるネタとしては良いかもしれません。

しかし仕事をする上で悪口は言ってはいけません。職員間でも控えるようにしなければならないのに、ご利用者様に他の職員の悪口を言う、愚痴をこぼしてしまうなんて事もあります。

施設としても良くありませんし、一周周って悪口は自分に返ってくるものなのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は介護現場で使いたい上手なコミュニケーションの取り方についてご紹介致しました。

実際の研修では“タメ口は相手を敬っていないから控える事”と言われていますが、時と場合、相手によっては砕けた口調が良い場合もあります。

相手が不快に思わずに、楽しいなと思っていただけるコミュニケーションをとる事が一番だと感じています。

介護の仕事をされている方は是非、上手なコミュニケーションを心がけて頂きたいです。